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気仙沼線の必要性を訴えるブログ

このブログは廃線の可能性が示唆されている気仙沼線について、鉄路による復旧を心の底から願っているある利用者が、存続を訴えていくブログです。 利用者として見てきた私の視点から、気仙沼線の必要性について記していきます。 少しでも鉄路による復旧の理解に繋がれば、嬉しく思います。 管理者

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第8回:気仙沼線の記事を読む(応用編)

年内最後の更新となります。よろしくお願い致します。


前回の「まとめ」を持って、私が『気仙沼線の必要性を訴える』理由は大方主張させて頂きました。
ご高覧の皆様に少しでも『気仙沼線の復旧』が必要である事が理解されたなら、本当に嬉しく思う限りだと思っております。


さて本日はせっかくなので、今までの知識(第一回~第七回)を応用しながら、気仙沼線に関する新聞を読んでみたいと思います。
このブログで私が記した事を、このように活用してみて下さいね。


・・・なお著作権の配慮から、要点のみ抽出して解説したく思います。
また記事の批判ではないので、悪しからず。(寧ろ筆者は河北派である)



ではまず初めに、新聞の要点を解説していきましょう!!







記事参考:河北新報(宮城県)、平成25年8月21日


①学生の需要についての部分,当ブログ第一・七回参照

『沿線では気仙沼高の18%(144人)、志津川高の37%(130人)の生徒がBRTで通学・・・と掲載』
筆者の補足:上の他に本吉響高校や、気仙沼向洋高校の生徒が利用者として入るといえるだろう。また少数ながら他の高校生及び、中学生の利用も含まれると言える。

●この記事から言える事は・・・

学生の利用が非常に多いと言う事です。(通学ラッシュの発生)




②時間と本数の問題についての部分,当ブログ第三~第七回参照


『志津川高の校長は「BRTは地域の教育に不可欠。1時間に最低1本運行されるのはありがたい」と感謝する。柳津-気仙沼駅間の所要時間は普通列車より19~32分遅い最短1時間53分となったが、最大1日22本だったダイヤは現行63本に増えた・・・と掲載』

●この記事から言える事は・・・

時間と引き換えに、本数が増えたと言う事です。






③学生たちの声,当ブログ第五回参照

『「車内が狭いのですぐに混雑する」(気仙沼高1年男子)「専用道を走るのでほぼ時間通り」(同高2年男子)と、利用者の反応は様々・・・と掲載』

●この記事から言える事は・・・

BRTのメリット・デメリットについて、反応は様々と言う事だろう。



最初にここまで、整理していきたく思う。
ポイントとなってくるのが、視点が学生に限定されていると言う事。だからBRT(現在の気仙沼線)を、前に記した「通学路線に特化させるかどうか」については、これだけ見れば議論出来るだろう。しかし実際は利用していない人達の話、すなわちかつて気仙沼線を利用していた人々の視点も忘れてはならない事が強調されると私は思う。
そう考える理由は・・・以下にある。



④利用者数について(本日の本題)
『肝心の利用者数は、地域の復興の遅れもあって伸び悩む。JR東日本がことし4月に行った簡易調査では、1日の乗客は約380人。鉄道だった2009年度の平均通過人員(1日898人)の約4割の水準にとどまった。・・と掲載』

●この記事から言える事は・・・

利用者が減った・・・、という事である。

・・・察しの良い方は、もう分かっているかもしれない。私が主張したい事が。そう、この掲載だけを見ると・・・こうはなりませんでしょうか?

「へえー震災前は900人も利用していたのに、今は380人しか利用してないのか。じゃあバス(BRT)でも良くね?」っと。



すみません、もう一度だけ発言させて頂きます。


違います!!BRTだから減ったんです!!これだけ見て廃止論を展開しないで下さい!!!

・・・お願いですから、このブログ(特に第七回)を見て下さいね。



・・・正直、この説明のためだけにこのブログはあったと言っても過言ではないでしょう。


もう一度だけ、簡単に示します。
気仙沼線の利用者が減ったのは鉄道が無くなり、BRTになったからです。BRTは本数は多いですが、遅い。車より遅い。長距離移動だと高速バスより疲れるし、柳津の乗り換えもシンドイ。なのに列車より遅延の可能も高い。・・・車や高速バスへのシフト者の続出が招いた、必然の結果なのです。

先程、①~③が学生視点で語られていましたね。これは恐らく、主力利用者が高校生だと言う事がその理由だからだと思います。BRTの利用者平均が380人ならば、さっきの気仙沼高校と志津川高校のユーザーを計算した上で、その他の学校の生徒利用を加味すれば、答えは一目瞭然と言えるのではないでしょうか。

・・・という事は極端に考えれば、震災前利用の898人の内、300~400人位が学生に相当すると言えてくると思われます。それでは残りの減少した分は何処へ行ったのでしょうか?・・・もちろん震災の影響による減少もあるでしょうが、私は「鉄道から、車や高速バスにシフトした方達の大部分」だと思っています。だから利用してない人達の意見も必要なんです!!
ちなみに「シフトしたなら、鉄道要らなくね!」という方、お願いですから、このブログ(特に第七回)を見て下さいね。


・・・だからどうか皆様、この現状だけ見て決めるのではなく、このブログのように総合的判断をしてから存続の可否を考えてください。よろしくお願い致します。

これが気仙沼線の記事を見た時に、このブログで応用して頂きたい知識です!!


これは他の線区にも当てはまる事です。例えば皆さま、震災前、気仙沼線がどの駅を主体として機能していたか知っていますでしょうか。利用者数で見れば本吉駅(350人前後)が一番でした。だから本吉が気仙沼地区より利用されていたんだと考えるのかもしれませんが、実は気仙沼地区は気仙沼駅よりも南気仙沼駅の方が主体的に利用されていました。故に気仙沼駅(290人,半数を大船渡線利用者としても140人前後)と南気仙沼駅(250人前後)の数を足し、さらに気仙沼高校の最寄り駅である不動の沢駅の利用者(上記の推測から150人前後)も加えた数値が、本当の気仙沼地区に於ける利用者数になるのです。
大船渡線も大船渡駅よりも、盛駅の方が主体的な駅でした。どこぞの新聞は大船渡駅の利用者数だけ見て廃止論を展開しましたが、・・・申し訳ありませんが残念過ぎる考え方でしかなかったと言わざる得ないものだったと私は思っています。

また先日遂に岩泉線が廃止されましたが、これも押角トンネルの整備等、岩泉線が果たしていた役割を車(バス)によって賄う事を確約した上での事でした。もしかしたら何も知らない人は「何故こんな1日100人も乗らない赤字路線など廃止されないのか、さっさと無くしてJRの運賃を安くすべき」と語るのでしょうか?・・・

絶対数が少ないのは認めますが、JRを必要としている人が地方にも沢山います。そんな軽はずみな発言はしないで下さい。そして考えてみて下さい、何故必要とされているのかを。この地域から鉄道が無くなると、どんな影響を与えるのかを・・・。


最後に、第二回の言葉をもう一度記します。
「利用者数の数値だけ見て存廃を軽々しく論じるのは、東電が原発の事故状況を書類だけで確認して事後を判断するのと同じだ。
まずはきちんと利用実態を把握すること」

それが大切だと思う。




ではラストスパート

河北新報に
①『周辺では「復興道路」として三陸自動車道の整備が加速するなど、交通環境が大きく変わることも想定される。』と掲載
いいえ、気仙沼線の優位は揺らぎません

②『JR東は「地域の足を守りながら観光客の利用を促したい」(JR仙台支社長)と、観光路線としての活性化策を探る。』
10年もすれば、観光路線としては期待出来ないでしょう

③『鉄路復旧を望む地元では、BRTの固定化を懸念する声が強まっている。』
私も心配でしたが・・・、頼むぞJR!!

根拠はこのブログで!!


『南三陸町長は「(被災程度が小さい)柳津-陸前戸倉駅間の鉄路早期開通を」と訴える。』
⇒同意です。来年はこれについて記します。

それでは良いお年を・・・
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