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気仙沼線の必要性を訴えるブログ

このブログは廃線の可能性が示唆されている気仙沼線について、鉄路による復旧を心の底から願っているある利用者が、存続を訴えていくブログです。 利用者として見てきた私の視点から、気仙沼線の必要性について記していきます。 少しでも鉄路による復旧の理解に繋がれば、嬉しく思います。 管理者

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第10回:移設ルートを考察する ~残された鉄路の可能性から~

2ヶ月前、遂に気仙沼線は鉄路での復旧が断念されました。
しかしながらその合意文書を見ると・・・

気仙沼市
「遠い将来における気仙沼線の鉄路での復活の可能性を存置すること」に対して

JR
「新たな社会経済情勢に適合した地域交通の維持・提供を目指します」と記されていました。つまりこの回答には、どこにも鉄路の否定がありませんでした。

という事は・・・、やはり気仙沼線の鉄路復活の可能性だけは担保されているのだと私は信じています。今回はその可能性を、JRが鉄路復旧条件とした移設ルートに照らしながら考察していきましょう。

先にJRが示した移設区間について、説明致します。


<JRが示した区間>
①清水浜~歌津間の約2km(トンネルの付け替えの為)
②蔵内~陸前小泉間の約2km(トンネルの付け替えの為)
③本吉~陸前階上間の約7~8km(津波対策として、山側へ線路移設)

計11~12kmが、その対象区間となっておりました。

2年前にこの資料を読んだ私は、てっきりJR側の提示案に基づいて鉄路復旧が行われると思っていましたが・・・。今は置いておきましょう。

私はJRのこの移設案を評価していました。
BRTの仮復旧の条件が、「安全の担保された鉄路復旧を目指す」だったからです。それに基づいた内容だと素直に思いましたし、「JRは安易に同線を切り捨てるつもりはないんだな」と感じて、当時は嬉しくなった事を今でも覚えています。

特に本吉~陸前階上間の山側移設は、私も賛成でした。

 あの区間は海沿いに線路が引かれていた為、津波の被害が特に甚大でした。また気仙沼線内で最も減速して走っていた区間もここでありましたので、「いっそ山側に移設して、速達性向上を図れば良いのではないか?」と考えていた位でした。一部には「移設すれば、海が見えなくなる」、「大谷海岸が駅から遠くなる」といった反対意見もありましたが、利用者としては「気仙沼線の安全性の担保と速達性向上の方がよっぽどプラスになる」と感じていました。今でもこの考え方は、変わっていないと思います。

ですので、私はJRが無茶な事を言って気仙沼線の鉄路復旧を断念させたとは思ってはおりません。
あの資料を見て寧ろ、私は「JRはよく見ているなぁ」と感心した位でしたので・・・。

・・・だから何だかんだで、私はJRを信用してるんでしょうね。
故にこそ鉄路を否定しなかったJRに、まだ期待しているのです。




さて、では鉄路の可能性を探ってみましょう。
まずは、JRが主体となって復旧する場合から行きましょう!!
その場合は、移設費用400億がポイントになると思います。

<JR主体の復旧の場合、移設費用は誰が出すか?>

●A,JRが出す
最も可能性が低いですが、実は有り得ます。JRが「新たな社会経済情勢に適合した地域交通の維持・提供を目指します」と明言したからです。つまり誰の目から見ても明らかに気仙沼線が鉄道で採算が取れる路線となれば、絶対に復旧します。それが、この言葉の意味だと私は思います。ただその為には、沿線自治体に仙台レベルの都会になって貰わねばなりません。乃至は沿線住民の車の利用を規制して、気仙沼線に誘導するとか・・・。0.001%位の確率に思っておいて下さい。



●B.国が出す
これが一番、無難だと思います。

  っていうか、これが本来の姿のはずだったのですが・・・。

ですが道のりは遠いものとして考えねばなりません。復興予算の適応外扱いを同線は受けた訳ですから、今からその適応を受けるのは難しいでしょう。
ならば・・・「JR(黒字企業)は国の支援を受けられない」という馬鹿な法律を変える方が、よっぽど早いです。即ち鉄道軌道整備法を改正し、支援が受けられるようにするのが良いと私は思っています。只見線沿線自治体が中心となって活動しているこの運動が実現すれば、移設費用の3~5割は国の負担になると私は見ています。

ですがこの2、3年の間、私も只見線の動きを
注視してきましたが・・・、難しいですよね。

向こうはJRが「鉄路で復旧したくない」とほぼ名言しているのもあるかもしれませんが・・・、先が全く読めない現実は受け入れないといけないのだと思っています。

また大事なのが、この鉄道軌道整備法が改正されても国は補助であるという点です。
三陸鉄道のように、全額国費では無いのです。


仮に200億が国費となっても、残りはどうすればいいのか・・・

Cへ行きましょう。

●C,県と自治体が出す
一部の負担は、ここから出すのが筋になると私は思います。
宮城県(村井知事)の意向は、「ずっと沿線自治体の意向を尊重する」でした。つまり地元がBRTから鉄路に戻すと言ったら、ある程度は協力するものと私は受け止めています。宮城県は金が無いと良く聞きますが、その割りには仙台空港鉄道が建設されたりと寛容な部分がありました。同列に語るのは安易ですが私は気仙沼線が如何に県全体に良い影響を与えられるか、それが説明できれば今の県政なら一部負担をして頂けるとずっと考えていました。速達性ある気仙沼線だからこそ、その説明も出来るとも思っていました。空港線や東西線と違い費用負担後の赤字をJRが補う点からも、メリットのある支出だと信じていた次第です。
400億は無理にしてもBが可能となったら、自治体と協力し合いながら前向きな検討を願いたいと今でも思っています。・・・まあ志津川の行政が変わんないと、どうしようも無いんですがね・・・。



因みに・・・
●D,トランプ氏のような大富豪が、400億を寄付
⇒う~ん、そうなれば涙物ですね。



つまり、復旧総額700億を

JR:300億(JRが明言した負担分) 国 :200億(鉄道軌道整備法改正)
県・自治体・募金等:200億

で解決すれば、JRの鉄路復旧が実現出来るという訳です。  

そのためには鉄道軌道整備法改正が必須であり、それがいつになるのか・・・大きな課題です。  




以上から、『JR主体の復旧が実は不可能では無い旨と、遠い道のりである旨』の2点がお分かり頂けたと思います。
一言で言えば、JR主体の早期鉄路復旧実現は難しいと言う事です。

では・・・、早期実現の為にはどうするか?
いくつかあるのですが、一つだけ公表したく思います。

実は山田線のように第三セクター方式なら、すぐ出来ると私は考えています。つまり、「JRが300億賭けて復旧させるから、地元で第三セクター創設して、運営してね!!」という方式です。山田線の例を鑑みる限りでは、JR主体で復旧させるよりも断然早く鉄路復旧が出来ると思えますし、それだけの価値も同線にはあると私は確信している次第です。


ですが・・・、これ、とても難しいんですね。
もう、気仙沼市がJRと合意しちゃいましたので。
あまり詳細を記したくないので軽く触れる程度に記しますが・・・

志津川が来年仮に方針転換出来たとしても、気仙沼市はこれに合意出来るんでしょうか?



来年の今頃、JRが『東北新幹線で仙台⇔一ノ関間を利用し、一ノ関⇔気仙沼間は大船渡線を用いた場合でも、運賃は気仙沼線経由とほぼ同じ料金とする期間限定の割引切符を導入』し、『仙台~(東北本線)~一ノ関~(大船渡線)~気仙沼というルートで、快速列車の運転も実施』していた場合・・・、

仙台へのアクセスがやっと解決で出来たのに・・・

自分達で維持費を負担し、利用者の運賃も値上がりしてしまう第三セクター方式をわざわざここで採用するでしょうか?


気仙沼市全体で考えれば、それでも鉄路でしょう。
ですが旧気仙沼地域だけで考えれば・・・、皮肉な現象になるでしょうね。


因みに気仙沼地区利用者としてなら、私も渋るんでしょう。
「もう大船渡線で昔と同じになりつつあるし、今更第三セクターで復旧されてもなぁ・・・」って気持ちは抱くんでしょうね。
だから志津川、あの時騒いでおけば良かったのに!!本当、この馬鹿!!


やはり残りの人生を使って、注視していくしか無いんだと思います。
希望だけ捨てずに、待つとします。



ところで最後に一つだけ。
もしかしたら、お気づきの方もいるかと思いますが・・・

柳津~志津川間って、JRが示した移設の対象区間でしたっけ?

JRは現状復旧費用は出すって言ってませんでしたっけ?

っていうか前回の記事に掲載した行先表示器順位表に、「陸前戸倉」ってありましたよね?
  
   これ、何だかおかしくないですか?


簡潔に言います。  
『柳津~陸前戸倉~志津川までの鉄路復旧は、絶対に出来るんです!!』


 だって志津川までは移設の対象区間ではないですし、陸前戸倉の手前までは線路も残ってますし、そもそも「陸前戸倉」っていう行先表示が追加されているじゃないですか!?

    本当にどういう事なの?

お隣の路線は高田の市長が、陸前矢作までの鉄路復旧を会議で質問したんですよ。
志津川は何してんの?


BRTが前谷地まで来たから要らない?
あんな物で本当に利便性が高まったと思ってんの!?

三陸道が伸びるから不要?
渋滞だらけの三陸道に何を期待するの!?

ふざけるのも、いい加減にしろ!!

・・・失礼しました。
つまり志津川までは鉄路の実現性が凄く高いのに、そういった議論が全く聞こえてこないのです。

 何かウワサだと「気仙沼線の土地を確保するのを復興計画に入れ忘れたからだ」とか、「復旧費を出したくなかったとか」聞きますけど・・・、何れにしても有り得ない対応でしたね。
きっと何言ってもダメなんでしょう。
 
 来年、志津川(南三陸町)である事があります。詳細は記せませんが、そこでもし志津川が方針転換すれば、私は志津川駅までなら鉄路復旧が実現する日は近いと思っています。

まずはそこに期待したいです。
本当に志津川まで直るだけでも、全然違う。


仙台へのアクセス向上と住民意識の鼓舞、この足し算の答えが復興への希望です。



気仙沼線の鉄路は難しい、でも希望はある。特に志津川までなら、かなり現実味がある。
この事実を刻みながら、この章を終えます。有難うございました。


次回の更新は吉報か悲報か・・・、お楽しみに!!

by管理者
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雑談:気仙沼線沿線自治体首長会議の一部新聞の報道を訂正してみる

・・・ちょっと酷い書き方だと思い、さすがに新聞社には抗議のメールを出しました。

まあ名指しで批判するとその新聞社に「言論の自由だ!!」と言われそうなので差し控えはしますが、私なりに書き方をアレンジします。また補足説明も加えさせて頂きますね。


「JR東、鉄道ルートの移設強調 気仙沼線復旧めぐり協議」

震災で不通になっているJR気仙沼線(柳津―気仙沼間、55・3キロ)について、鉄路による復旧をめざすか、バス高速輸送システム(BRT)での運行を続けるかを話し合う会議が5日、国土交通省であった。JR東日本は鉄道ルートの移設の必要性を強調し、自治体側からは「原則としては鉄道復旧が望ましいというのが地域の立場」という声が上がった。


これが情報源です。気仙沼市の発表を元にしています。
どうしたら「異論はなかった」って発想出来るんだか・・・。

気仙沼線の復旧をめぐる会議は1年4カ月ぶり。非公開で開かれ、宮城県側からは気仙沼、南三陸、登米の沿線3市町の首長らが参加し、JR東日本は深沢祐二副社長が出席した。

参加した首長らによると、JR側は、鉄路での復旧について、約700億円かかり自社での単独負担は難しい、▽現状の利用者数に対する懸念▽地域交通としての役割を勘案する必要がある、と報告した。

一方、柳津から気仙沼までの線路跡の舗装路や一般道を走るBRTについて、駅数が震災前の18から19に増えた▽鉄道よりも運行本数が多い▽90分だった所要時間は106分にのびたが遅れはほとんどない、と現状を報告した

・・・因みに鉄道時代の柳津~気仙沼の平均所要時間は80分・快速列車だと55分です。誤解なきよう。

どうでしょう?この書き方ならまだ、鉄道復旧の道がありそうですよね。・・・元ネタ書いた会社は確か意味不明な大船渡線廃線論を展開したり、全然関係ありませんが確か慰安婦問題でも・・・、失礼しました。とにかく新聞の書き方一つで、イメージはかなり変わる事だけをお伝え出来れば幸いです。



・・・せっかくなので、ちょっと遊んでみましょうか。
私が会議に参加しているというフィクションでお伝えします。


「私、鉄道の復旧を強調 気仙沼線復旧めぐり協議」

震災で不通になっているJR気仙沼線(柳津―気仙沼間、55・3キロ)について、鉄路による復旧をめざすか、バス高速輸送システム(BRT)での運行を続けるかを話し合う会議が5日、国土交通省であった。私は鉄道の必要性を強調し、自治体側からは「原則としては鉄道復旧が望ましいというのが地域の立場」という声が上がった。

気仙沼線の復旧をめぐる会議は1年4カ月ぶり。非公開で開かれ、宮城県側からは気仙沼、南三陸、登米の沿線3市町の首長らが参加し、JR東日本は深沢祐二副社長、それと私が出席した。

参加した首長らによると、私は鉄路での復旧について、安全の担保とまちづくりの観点から移設が望ましい▽震災前の快速列車の利用者数や現状繁忙期を中心に高速バスで積み残しが出ている課題▽仙台と気仙沼を結ぶ最速交通機関を担っていく観点から、移設による鉄路復旧が望ましいと報告した。


震災前の快速列車の様子です。4:35秒に南気仙沼駅に着きます。
・・・出発する気仙沼駅のお客(これは想像するしかありませんが)と南気仙沼駅のお客数を鑑みて、高速バスで対応出来そうですか?この先途中で降りる人もいますが、もちろん乗る人も居ります。


一方、柳津から気仙沼までの線路跡の舗装路や一般道を走るBRTについて、駅数が震災前の18から19に増えたが、ベイサイトアリーナ駅が恒久的に必要とされるかはどうかは議論する必要がある▽鉄道よりも運行本数が多くなったが、鉄道よりも減便はしやすい▽普通で80分・快速で55分だった所要時間は106分にのび、鉄道よりも遅れの可能性は高い、と現状と今後の見通しを報告し、BRTの本復旧に対して警鐘をならした。


全ては書き方一つ、総合的な観点からの認識をよろしくお願い致します。

筆者(私)

雑談:この度の解散総選挙について一言だけ

長い事、ブログを放っておいて申し訳ありません。

・・・本日は上記タイトルについて、一言だけ。 もうすぐ、大義名分が全くない茶番な総選挙が始まるようですね。

それに税金が「約700億」使われるそうですね。

・・・そうですか。国は借金で大変だというのに、
無駄な選挙に回すお金はあるんですね。

こっちはJRが300億負担する事を明言してから、
半年以上も国の支援の在り方について」解答を待ってるんですけどね。


三陸鉄道が復旧した時、一部のお偉いさんは税金の無駄と言ったそうですが・・・ この時以上にお金がかかる今回の選挙費用は、無駄だとは思わないんですかねぇ。

選挙は一瞬で終わりますが、鉄路は一生残ります。これで復旧費は出しませんは、絶対に通りませんからね。だって・・・

政治家の都合でパーとなる700億で、気仙沼線(400億)と大船渡線(270億)が復旧しておつりが来るんですから!!

はぁ・・・ずっと待っているのに、バカみたい。


 政府批判、大変失礼しました。

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