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気仙沼線の必要性を訴えるブログ

このブログは廃線の可能性が示唆されている気仙沼線について、鉄路による復旧を心の底から願っているある利用者が、存続を訴えていくブログです。 利用者として見てきた私の視点から、気仙沼線の必要性について記していきます。 少しでも鉄路による復旧の理解に繋がれば、嬉しく思います。 管理者

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これからの地方鉄道を考える(中編)


北海道江差町にて撮影。江差線が無ければ、この景色を私は知らなかっただろう。

第2章:長距離利用者の増加が、地域交通を守る!

そもそも鉄道とは、長距離の利用を目的とした乗り物だと私は考えていました。戦時中の映像で徴兵された兵隊さんや、学童疎開の子供さん方が汽車で見送られる場面を見たりすると、「この方々は今から何時間位かけて、何処へ行くのかな?」と思ったりします。短距離で降りるとは、あんまり考えません。

ですが、時代は変わりました。地方では車は一人1台、高速道路どころか一般道もメチャクチャ整備された環境の現代では、わざわざ鉄道を利用しなくとも遠くへ行く事が容易になりました。
だから、こういった問題が起こるのだと思います。

という事は、かつてそれが出来ていた路線ならば、長距離の利用者が今では少ない路線だとしても、テコ入れ出来る可能性があるという訳です。例として、岩手県の山田線で考察してみたいと思います。

昔は宮古から盛岡へ行くとするならば、山田線しかありませんでした。しかし、現在は復興予算で完成した道路もある為、完全に車の方が優位となりました。もし宮古の方が首都圏へ向かうのならば、盛岡まで車、もしくは所要時間が短くなったバスの利用からの新幹線が一般的と言えます。鉄道の方が不便と感じる人に、鉄道の利用を強制する事は中々厳しいのです。
この様に、「昔は鉄道しかなかったけど、今は車やバスの方が便利だね」といった路線が日本には山の様にあります。この問題を解決すれば、全国にある地方鉄道の多くが救われる訳です。

ですが、この解決が難しい。
でもこの解決が、存続のポイントでもあるのです。


寧ろ、「輸送人員がどうとか」、「廃止だ、存続だ」と揉める前に、この部分を皆様には議論して欲しいと私は思います。

テーマはずばり、【どうやったら、かつての様に長距離の利用者を獲得出来るのか】です。

『長距離の利用者をなるべく多く獲得すればする程、運賃収入が上がり、鉄路の存続へと繋がる』というのが、私が出したい提言なのです。

この方法こそ、各自治体で考えて欲しいと切に思っています。例えば山田線で言うなら、宮古市がJRと協力して「山田線で盛岡を往復した方は、申請して頂ければ市で運賃を半分負担します」とか。こういう議論や試行錯誤によるテコ入れを、まずは行って頂くのが良いのではないかというのが私の意見です。

ただ一つだけ、どの地域にも共通して言える提案があるので、今回はそれを記したいと思います。
それは首都圏を中心とした観光客の方々、そして外国から来た方々は車やバスよりも、鉄道の有り無しで利便性を考えられているという事実です。

先程、地方では車は1人1台だと記しましたが、都会では免許すら持たない人がザラにいます。持っていても運転しない、そもそも車が無い状態の人が当たり前の様にいます。そして外国の方は、もちろん日本で運転なんて出来ません。そんな方々が出歩く時は当然、鉄道路線図から見ていきます。仮にバスが鉄道と並行して走っていたとしても、そんな事実は初見では分からないので、無視して鉄道を使う傾向が強いです。

地方鉄道が長距離利用者として獲得する層とは、正にこの方々だと思っています。

この方々を上手く呼び込み、鉄道で遊びにきて頂ける環境をつくる事が出来れば、私は地方鉄道の大部分は廃止しなくとも存続出来るのではないかと考えています。

だから今の北海道の考え方が、私は嫌いなんです。
地元の利用者目線と経費問題だけで、どんどん廃止を決めていく。鉄道は地元の人だけでなくて、誰もが乗れる交通機関なんです。その事実が抜けてませんか。札幌や飛行機で来る首都圏の方々、或いは漸次的であるものの回復が見込まれる外国人観光客の往来等は考えましたか。「どうやったら、長万部~小樽又は深川~留萌間を乗り通して頂けるお客様を増やせるか」等、真剣に考えて議論したのでしょうか。せっかく、わざわざ都会の人が来ても良いなと思える観光地を沿線に持っているのに・・・。もったいない。

私みたいに運転をしない人は、もう、永遠にその地域へ行く事はないでしょう。足が無いですからね。代行バスが運行されたとしても、鉄道でなければ、わざわざ行く気になんてならないのです。

車社会の中で地元の人しか使わない路線というのは、現在進行形で消滅しています。


鉄道の強みは、地元以外の方も軽い気持ちで利用しちゃえる環境が醸成されている事なんです。バスには群馬県の長野原~草津温泉の様な有名過ぎる一部路線を除いて、それが無いんです。だから地方でバス転換をすれば、利用者減少による将来的な廃止へ至るのは当たり前なんだと私は考えています。

『地元の方の足を守る為に、長距離利用者を世界から呼び込む』、これが私の提言です。

 

後編へ続きます
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