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気仙沼線の必要性を訴えるブログ

このブログは廃線の可能性が示唆されている気仙沼線について、鉄路による復旧を心の底から願っているある利用者が、存続を訴えていくブログです。 利用者として見てきた私の視点から、気仙沼線の必要性について記していきます。 少しでも鉄路による復旧の理解に繋がれば、嬉しく思います。 管理者

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第12回-②:廃止=永遠に鉄路は無理?私が今でも鉄路を信じる理由(中編)

<Ⅱ 日田彦山線BRT案は、鉄路復活可能性がない!?>

九州に日田彦山線という路線があります。
福岡県の添田駅~大分県の夜明駅,約30キロが不通の為、BRTによる本復旧がJR九州より提案され、大揉めしている様です。
私は九州には行った事はないのですが、復旧会議の資料を閲覧させて貰った上で、被災前の様子等をyoutube(日田彦山線の走行動画等)で拝見させて頂きました。

日田彦山線を気にされている皆様、是非に聞いてください。
気仙沼線基準でしたら、この不通区間全てBRT専用道になります!!

私は動画を見るまで、「険しい山奥を走る路線なのかな」と思っていたのですが・・・
山奥というよりは、山里を走っているイメージでした。
少なくとも福島県の只見線で廃止騒動があった会津川口~只見間(ここは筆者は行っています)よりは、開けてるのではと感じた次第です。
因みにその只見線ですが、日田彦山線よりも復旧費が多く、かつ利用者も少ない路線でしたけど・・・、鉄路復旧が決まりました。日田彦山線沿線の皆様、この只見線に倣わない限り、私は確実に鉄路復活は無いと強く思っております。

さて、その日田彦山線の復旧会議資料を見て私が特に感じたのが、「BRTの専用道率の低さ」でした。資料によると、彦山駅~筑前岩屋駅、約8キロしか専用道は造らないようです。残りは全部、一般道なんです。正直、お粗末です。気仙沼線でこの基準が適応されていたら、同線はとっくの昔に専用道新設工事は終了してたでしょう。今も工事が行われている現実も、存在しなかった事でしょう。

極めつけは資料の中に「鉄道用地の利活用」が入ってて、しかもその例に遊歩道やサイクリングロードが挙げられている部分。「鉄道用地の利活用=BRT専用道」ではない時点で、JR九州が日田彦山線の鉄路廃止をしたい意思が汲み取れてしまう。これは良くない。
だからコロナウイルスではないけれども、日田彦山線はここが踏ん張り処だと私は思っている。

・・・ところで、ここで視点を気仙沼線に戻してみたい。

実はJR九州がやっている事は、ある意味では正しいのだ。
気動車よりも維持費の安いバスで、ほとんどの区間を税金維持の一般道で走らせる。
被災前は添田駅~夜明駅(約30キロ)の鉄道施設維持が求められたが、BRT本復旧にすれば負担は彦山駅~筑前岩屋駅(約8キロ)の道路維持費だけ。その他の22キロは廃止、つまり面倒を見なくていいのだ。これは、22キロ分の維持費削減へ結びついている。元国鉄とは言え、民間企業的な考え方に則るなら納得は出来る。


だが気仙沼線は壊れた橋まで直して、いやそれ以前に震災前は平面交差だった部分を高架にしてまで、既に40キロ以上をBRT専用道として整備しつつあるのだ。


・ ・・この違いは何だ?

<Ⅲ日高本線BRT案は断念、でも気仙沼線とは矛盾>


北海道には日高本線という路線があります。鵡川駅~様似駅,約115キロが不通の為、廃止騒動が起こっています。
この日高本線、当初、BRTによる本復旧も検討されておりました。しかし線路から専用道への転換費用が約100億近く掛かる為、断念したそうです。

・・・えっ、100億!?
なお日田彦山線の転換費用は、約10億だそうです。


どういう基準で100億かは知りませんけど、仮に日田彦山線の基準で考えて見ましょう。
8キロの転換費用が10億という事は、1キロ当たり1億2500万が必要という事です。
これを日高本線がBRTとして必要にしている100億で計算すると、約80キロがBRT専用道となり、残り35キロが一般道で走行するという試算となります。

80キロに関しては今後も、BRT専用道として維持を強いられます。
という事はJR北海道から見れば、35キロしか廃止出来ない訳です。
日田彦山線は10億で22キロが廃止、でも日高本線は100億で35キロの廃止。
これではJR北海道がBRTを嫌がるのも、一目瞭然ですよね。

・・・じゃあJR九州のようにBRT専用道を減らして、一般道を走行しまくればいいじゃん!!

・・・すみません、私はそう考えるんですが。関係者なら私、これ絶対に突っ込むんですが。まぁ苫小牧から東、つまり日高地方へは行った事がないので口は挟めませんが、どうなんでしょうか?個人的には気仙沼線の経験から、路線バスの転換よりは間違いなく、BRT転換の方がマシだと強調したいと思います。このままいけば間違いなく、日高本線不通区間は完全廃止です。コロナウイルスじゃないですけど、ここで負けないしぶとさを見せていかないと終わりだと思います。

・・・ところで、ここでまた視点を気仙沼線に戻したい。

JR北海道のやっている事はやっぱり、ある意味では正しいのだ。
そもそも復旧費と維持費の問題から鉄路廃止が取り沙汰されているのに、BRTの転換費用が100億ってなんだ?鉄道の復旧費が86億なのに、こんな話はない。何で鉄道復旧費より、高い金額が公表されるんだ?別にJR九州のように専用道にしたい部分だけお金を使えば、100億なんて数値出てくるはずないんですけど!!
・・・これはどう見ても、「JR北海道が日高本線の不通区間より完全撤退したい」という意思表示にしか見えない。BRTだとJR北海道が今後も運営ですが、路線バス転換なら115キロ全部がコスト削減に結びつきますもんね。元国鉄とは言え、さすが倒産寸前のJR北海道。会社再生には余念がないですね。

一方の気仙沼線、日田彦山線基準で計算すると既に、50億以上もBRTへ使っている。しかも日田彦山線が予定しているBRT区間は豪雨被災が少ないのに対し、気仙沼線の場合は津波消失区間も含んでバンバン専用道にしているのだ!!だから少なく見積もっても、70億以上はBRTへ注ぎ込んでいると思う。日田彦山線が鉄路復旧に56億、日高本線が86億、・・・気仙沼線基準なら既に鉄道復旧していたように感じるのだ。

・ ・・この違いは何だ?

<Ⅳ旧山田線のBRT提案、さて気仙沼線では・・・>


さあ、我らがJR東日本。JR九州が消極的BRT(30キロ中8キロだけ専用道)を提案し、JR北海道はBRTどころか完全な廃止を提案する中で、気仙沼線では積極的BRT(55キロ中45キロ以上が専用道予定)が推進されている。しかし地方への莫大な投資がJR東日本の社風なのかと問われれば、実はそうではないと私は見ている。その事例が、旧山田線(現,三陸鉄道)の区間なのだ。

旧山田線は震災の津波で、釜石~宮古が不通となった。その時にJRはBRTによる仮復旧案を提示し、地元に拒否された事があった。その具体的な中身を振り返ってみると、おかしな事に気付けるのだ。
JRは当時の山田線について、「不通区間55キロの内、10キロだけを専用道にする」と地元に話した。
何故に10キロだけなのかと言うと、『鉄橋が流されたので、復旧に費用がかかります』とか『国道45号線という立派な道路で代替可能なので、無理に専用道はつくりません』と説明したそうだ

・・・はっ?  


上記が地元に拒否されたJRは、再びBRT案を提案する。「不通区間55キロの内、25キロを専用道にする」とし、『多くの鉄橋は復旧させる』、『山深い所と国道45号と並走する所以外は、基本は専用道にする』というものだった。

えっーと・・・? 

気仙沼線、どうでしたっけ?

鉄橋や陸橋は全部、JRが進んで直してなかったけ?
国道45号と並走している部分や山深い所なんて関係なく、バンバン専用道を造ってなかった?



もし旧山田線がBRTだったら、JRの費用はどうなっていたのだろう。
日田彦山線方式で計算すると、一回目は約13億、二回目は鉄橋の費用を考慮しても約40億位だろうか。約40億で、専用道化しない30キロは廃止という考え方。民間企業としては悪くはないのではと思えますが、どうでしょうか?


因みに大船渡線、被災区間だと鉄橋は一つも直してません。

不通区間である気仙沼~盛間、約45キロの内20キロが専用道。
25キロは専用道化されず、その内の15キロは専用道化出来るはずの鹿折唐桑~陸前矢作間も含まれます。令和2年4月1日の鉄路廃止によって、この区間の面倒を見る義務はJRには無くなるでしょう。先の日田彦山線方式で考えれば、約25億の復旧費で25キロを廃止出来ちゃう訳です。これも民間企業的な考え方としては、悪くないですよね。

じゃあ気仙沼線は?

柳津~気仙沼間、約55キロの内、45キロが専用道。鉄橋、陸橋込みで復旧費は少なくとも70億円。専用道化しない10キロが廃止。となると・・・

70億で10キロの廃止!?


ちょっと大雑把ですけど、纏めてみますね。
鉄道を廃止してBRT転換する場合、
1キロ当たりの廃止費用がいくらになるかと言うと・・・

日田彦山線は1キロ廃止するのに、4500万位の計算です。
日高本線は1キロ廃止するのに、2億8000万位の計算です。
旧山田線は1キロ廃止するのに、最初の案で3000万位
         2回目の案で1億3000万位の計算です。
大船渡線は1キロ廃止するのに、1億円の計算です。
気仙沼線は1キロ廃止するのに、7億位の計算です。

・ ・・ふぉっばぁっ!?
JR北海道、立場ないですね( ゚Д゚)

皆様、この結果、どう取りますか?
このお金の掛け方、廃止の為の注ぎ込み方じゃないですよね・・・。

よその路線との比較、これが気仙沼線が如何に優遇されているかの証明なのです!!

なんで?


仙台へのアクセスが無い気仙沼線なんて、他のBRT候補扱いされた路線と変わらない需要しかないのに?

なんで?


・ ・・だから私は今でも、気仙沼線の鉄路復活を信じる事が出来るのです。

【鉄路が廃止されても鉄路復活は出来る】事実。

後編ではその辺りについて、解説していきたく思います。
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