このブログは廃線の可能性が示唆されている気仙沼線について、鉄路による復旧を心の底から願っているある利用者が、存続を訴えていくブログです。 利用者として見てきた私の視点から、気仙沼線の必要性について記していきます。 少しでも鉄路による復旧の理解に繋がれば、嬉しく思います。 管理者
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いつも拝見させて頂いております、n100tedaと申します。
5年程前に一度コメントさせて頂いた事が御座いました、その後も気仙沼線を利用する中でBRTには「災害発生時における柔軟性の高さ」や「BRTはよりきめ細かな需要に対応する事が出来る」等多くのメリットがあると気付かせて頂きました、ですがその反面「専用道の舗装の耐久性に難がある」「当初見込まれていた観光面での優位性は無いに等しい」「速度向上に課題がある」等BRT特有の課題も徐々に現れてきたなとも感じております。
また仙台行きの高速バスも減便がなされた事も記憶に新しく、人手不足等の問題によりこちらも更なる減便が発生する可能性は否めません。
さて、こうした中でこの5年間鉄道・BRTのメリットデメリットを周囲の話も聞きつつしっかり見極めながら自分なりにこの地域の公共交通の在り方というものを考えて参りまして、現在もその最中になります。
早速になりますが先日「第3大川橋りょう」への橋梁本体へ繋がるアプローチ高架の勾配を測って参りましたところ、35‰程度の勾配であり普通鉄道における勾配の限度に対応している可能性がある事が判明致しました(間違えておりましたら申し訳ございません、詳細 https://dic.pixiv.net/a/パーミル)
しかし清水浜駅付近の「桜川橋りょう」付近につきましては橋本体とトンネルに明らかな高低差が見受けられ、また陸前小泉や歌津付近のトラス橋群等を含めまして、これらの構造物は全て道路用の活荷重である「B活荷重」(高速道路や国道級)で設計されており、どうも現在気仙沼線に整備が進むBRT専用道につきましては「完全には」鉄道前提という訳でないようです。
ですが震災後、大船渡線の大船渡駅近くに河川改修工事に伴い建設された「須崎川橋りょう」につきましては鉄道用の設計荷重(EA-15)で建設されており(2015年2月着手、2016年7月しゅん功)、また気仙沼線にB活荷重で建設された「港川橋りょう」(2016年7月着手、2019年7月しゅん功)につきましても「須崎川橋りょう」と外観や構造等に共通している箇所が幾つか見られます。
これらを踏まえますと、トラス橋やコンクリート橋等をはじめとした幾つかの構造物は鉄道へ転用できる可能性が高く、かつどこかにその可能性を考慮したものなのではと考えております(間違っておりましたら申し訳ございません)。
(参考として気仙沼線に建設されました沖野田川橋りょう及び伊里前川橋りょうの詳細について示したページのリンクも添付しておきます https://www.smcon.co.jp/service/assets/uploads/pc-sekei/PCN239.pdf | http://www.miyaji-eng.co.jp/technology/pdf/32/w041-046.pdf )
また何よりも大船渡線との対比や気仙沼市長さんのコメント等も踏まえますとやはり、一定程度「鉄道復活」の可能性が残っているのは事実でしょう。
ただし、仮に鉄道復活をするのであれば清水浜駅付近のものをはじめとした構造物の改修は相当大掛かりなものとなる事は避けられなく、場合によっては幾つかの高架は再度作り直す必要があるかもしれません。加えて踏切も可部線復活区間等の事例があるとは言え相当絞らなければならないかと思われます、更に南三陸町内の鉄道用地や移設区間の問題等もあり乗り越えなければならないハードルは決して低くはないでしょう。
ですから今後もし「鉄道復活」を目指すのであればやはり「運動の継続」、そして何より「鉄道復活の意義の明確化」が求められてくると私は考えております。
今後それらがどのような動きを見せるのか、一沿線住民として今後もしっかりと注視していきたいと考えております。
最後にこの地域に明るい未来が訪れる事を祈って、また現在この様な時期になりますのでそちらもお体にお気を付けてお過ごし下さいませ。
長文・拙文失礼致しました。
先に返信が遅れて、申し訳ありませんでした。
ブログをお読み頂きまして、本当に有難うございます。
コロナウイルスの関連で、まだ南気仙沼駅近郊の専用道区間に乗車しておりませんでしたので、情報を頂けて嬉しく思っております。
私も勾配については注視していました。
鉄道はバスと違い坂道に弱く、もしJRが勾配だらけの専用道を多く整備してしまったら、鉄路復旧が一気に遠のくと考えていたからです。
ですが実際はn100teda様のコメント通り、多少の勾配が見受けられる区間はあるものの、技術的には鉄路転用可能と思える構造ばかりで、私はそこにJR側の誠意を感じていた処でもありました。
この9年間で私が素直に思ったのが、「自治体の政治判断の重要性」でした。
他所の鉄道存続問題を鑑みると、最後はやはり自治体の判断で全てが決まり、そこにJR(鉄道会社)や国が従ってくるという処ばかりでした。故に鉄道用地が残っている限り、大船渡線も含めて、行政のトップや議会が鉄路復活を強く発信すれば、まだまだ鉄路の道は開けると私は強く考えております。特に気仙沼線は県境を跨がず、他の不通線区よりも沿線自治体が少ないので、気仙沼市か南三陸町が強く出れば格段に可能性は高いのではないかと期待をしている処です。
今はコロナの関連で観光業が落ち込んでいますが、逆に私はこの騒動で、現在の日本にとって観光業が如何に重要性を増しているかを思い知りました。人口が減少していけば必然的に活気はなくなっていきますが、観光の方が沢山訪れれば自ずと街の衰退に歯止めを掛ける事が出来る。土地勘の無い人々にとって、鉄道は車やバスに勝る利便性を持っている事実は間違いありません。BRTのまま人口・利用者数減少による廃止に脅えるよりも、世界中の観光客の皆さんに気軽に利用して頂ける鉄道環境の整備が良いのではないかと確信出来た数週間でありました。この騒動が終わったら、改めてその重要性を発信したく考えております。
速達性の高かった気仙沼線の強みが、観光を名目に脚光を浴びる日の実現。このブログがその一助になればという気持ちで、これからも情報を発信していきたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。
PS. n100teda様、いつか気仙沼線鉄路復旧した際には、一番列車で会いましょう!!
政治判断の重要性、ひしひしと身に伝わって参りました所存です。
数年前の気仙沼市や南三陸町の議事録を拝見させて頂きましたところ、やはり同市町にも「鉄道復活」を求める議員さんが何人かいらっしゃいまして、また気仙沼市長さんの「遠い将来における気仙沼線の鉄路での復活の可能性を存置する事」という発言も含め、今後自治体のトップや議員らがどの様な出方をしていくのか引き続き注視して参りたいと考えております。
また大船渡線鹿折唐桑〜陸前矢作間の専用道を整備しない理由になりますが、国道45号線経由の方が需要や対災害性等に優れている為という話も聞いております。加えてこの区間につきましては現在上鹿折駅構内にて線路の撤去工事が進んでおり、近く橋りょう等の撤去工事も開始されるとの事です。
それから少し話は変わりますが日田彦山線については遂に「鉄道断念」との結論となりつつあるようで、当初の案より専用道が延伸なされた案(彦山駅〜宝珠山駅付近か)で検討が進められる方向となりつつあるようです(http://www.gikai.pref.fukuoka.lg.jp/oshirase/file/dayori-35-07.pdf こちらが復旧費用の詳細について記したページの画像になります)。
さて私は気仙沼線の「鉄道復活」を目指す場合、まず沿線住民・自治体側もやはり相当の誠意というものを見せていかなければならないと感じており、加えて観光"だけ"では戦えないという風に認識しております。従って今後それを目指すのであれば確かに観光も大事ですが快速南三陸を最高速度100km/hで運転するなり、BRTではなし得ない広域流動をより確保した運行体系を取るなり、より「実用性」の方に重きを置くべきだと考えております(実際陸羽西線では「快速最上川」が最高速度95km/hでかっ飛ばしてる訳ですから…)。
また周りの話を見て参りますと「車内が3密となる列車やバス等、公共交通全般がコロナ収束後の世界に於いて避けられる存在になる」「観光業も元通りになるとは限らない」という意見も見られまして、現実はそう甘くないという事も認識しておく必要があり、かつ予断を許さない状況であると考えております。
それから気仙沼線の専用道になりますが、改めて考え直しましたところ第3大川橋りょう及び面瀬川橋りょうの橋りょう本体へのアプローチ高架につきましては縦曲線(勾配部分から平らな部分へと移行する曲線部分)が鉄道のそれよりも少しきつく取られている様に見受けられ、そのままでは鉄道転用は難しいかもしれません。
従ってもし鉄道へ戻すのであれば何らかの工夫(恐らく改造工事)が必要となり、仙石線鳴瀬川橋りょうアプローチ高架の嵩上げ及び延長に近い工法を取り(但し一部の跨道桁や橋りょう本体左右の橋桁は新設か)、かつ同時に縦曲線と共に高架の勾配もより緩やかにするのではないかと推測しております(参考: 仙石線鳴瀬川アプローチ部高架橋扛上工事報告 http://www.miyaji-eng.co.jp/technology/pdf/28/w076-081.pdf)。
またこれらの高架につきましては私が先に述べた通り、場合によっては一から作り直さなければならないという可能性も考えられるでしょう。
と、ここまで綴って参りましたが…、最後に一つ面白い記事をご紹介したいと思います。
(https://toyokeizai.net/articles/amp/153444?page=2)
記事の内容を要約致しますと、津谷川橋りょう前後の専用道につきましては「BRT本復旧」容認後に列車が無理なく走行できる線形の構造物を建設したそうです。
普通に考えれば仮にBRT本復旧容認前から鉄道用の設計が存在していたとしても、「一生BRT」のつもりであれば、建設費や今後の維持費等を考慮勘案致しますとあそこまでのものを造る必要は無く、設計費が多少掛かっていたとしてもその設計は放棄し改めてBRT用に新規に設計したものを採用すると思うのですがどうなのでしょうか…?
こちらも相変わらず返信が遅く、申し訳ありません。
先に気仙沼線のBRT専用道の私見について、改めて記したいと思います。
私がブログにて「鉄路を前提としている」と断言している理由の大方が、「JR東日本が必要以上にお金を賭けて、専用道の整備を行っている」点で占めておりました。
これがJRでなく国鉄のままでしたら、鉄路への期待はしていなかったと思います。
国鉄の時は無駄に見える事業を、多額の税金を賭けて、平気で行っている様子が全国数多で見かけられました。それは今の道路建設を中心とした公共事業でも、未だに数多く見かけられるのと同じ状況だったと思います。
しかし元国鉄とは言え、JR東日本は間違いなく民間企業である事実に間違いはありません。故にかつての国鉄の様に採算を無視して、多額の費用を賭ける事業も出来ないはずです。利益とのバランスを勘案して、事業を行っていく必要があるはずです。
現にJR東日本は、この度のコロナ禍を受けるまでずっと黒字を生み出してきた大企業であるのも関わらず、赤字であった岩泉線を廃止し、只見線も廃止を行うつもりでした。民間企業としての立場で考えるなら、この流れは確かに間違ってはいない行動でもあります。
だからこそ、今の「気仙沼線への過剰投資」が、どうしても「鉄路復活前提」としか思えなくなったのが、私の私見だったのです。鉄路断念が決まったなら、「もっと安価な橋を造る」のが、今のJR東日本のやり方だと私も思っています。というより、そもそも本当に一生BRTにするつもりなら、「今の気仙沼線にあんなにお金を使っていること事体」が今のJR東日本らしくない事だと思っています。
ですので勾配についても鉄路に決まったら、JRは恐らく黙って造り替えると思っております。「BRTに合わせて設計しているので、鉄路は無理です」という理論にしてしまうと、「じゃあ何で、自分達のお金で、利益も一生でない路線に対して、あんなに莫大な投資をしてまで、わざわざBRT専用道を造っているの?」という疑問が解決出来ないので。
三陸鉄道の全線復旧は全国ニュースとして、キー局で特集すら組まれる話題性があります。ですがBRTの専用道延伸については、地方ニュースで2分位しか報道されません。ブログでも触れましたが、専用道の建設は本当に費用対効果が薄いです。そしてその事を一番良く分かっているのは、当事者であるJRだと私は思っております。
コロナ禍で確かに、この先の未来は大きく変わるかもしれません。
公共交通機関を避ける風潮も、当面は続くと思います。
ですが私は、ワクチンや薬が完成して安心出来る世の中になれば、元へ戻っていくとも思っております。通勤需要に関しては、もしかしたらテレワークの影響で減るかもしれません。ですが、観光での鉄道需要はコロナ前と同水準へ戻れるとも考えております。
その大きな理由は、「観光客の全てが自家用車やレンタカーを使う訳ではない」からです。特に東京の人は免許を持ってない人やペーパードライバーも多く、訪日外国人の多くも車という発想は出来ないと思います。それに+αで、n100teda様の記載されました通り、実用性高い方法で鉄路復旧すれば、より多くの人に気仙沼線を利用して貰えると私も思っています。私ももし同線を鉄路へ戻せるなら、「最高速の引き上げを是非に実現して欲しい」と強く願っている処です。
三陸道が出来るからといっても、仙台の繁華街へ行くなら正直、車は不利です。かつ三陸道が出来たって、やっぱり車でも2時間はかかります。その部分を気仙沼線がうまくカバーすれば、コロナ後の世界でも充分に必要な路線として、多くの方々に同線を認めてもらえるのではいかと私は信じています。
n100teda様、本当に気仙沼線について見て下さって有難うございます。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
まだコロナ禍は続きそうですが、もう少し頑張っていきましょう!!
いつもお世話になっております、n100tedaと申します。
先日ご勝手ながら貴方のブログの方をTwitterの方で拡散させて頂きましたところ、非常に多くの反響(14〜20RT、リンククリック数104〜281)を頂いており私も驚いている所存になります。
早速にはなりますが移設ルートについてになるのですが、やはり少なくとも陸前階上〜本吉の他に陸前小泉〜蔵内間の「二十一浜トンネル」全て及び歌津〜清水浜間の「白山トンネル」の一部についてはルート移設が必要である様です。
と言いますのもその最たる理由は「付近の防潮堤がL1津波までにしか対応しておらず、L2津波発生時における避難に対応していない」という事であるからです。
また、私が先に「南三陸町内の鉄道用地の問題」として挙げましたように、同町の鉄道用地のうちの一部につきましては駐車場へと転用される事も見込まれているようです。
(それらに基づきまして、各資料等も参考にしつつ私が移設ルートを検討致しましたのでご参照の程頂けましたら幸いです https://railway.chi-zu.net/114471.html)
そうなりますと、少なくとも陸前階上〜本吉間含めまして計9キロ程(最大で計10〜12km程か)の移設が必要との試算となり、費用もやはりより嵩むという事は言うまでもないなでしょう。
ですからここは、やはりより一層「地域の相応の心構え」というものも非常に重要となってくるでしょう。
従って、沿線自治体がどの様な出方をしていくのかが今後の一番の焦点になってくるのではないかと私は考えております。
2021年には南三陸町,翌22年には気仙沼市の首長選があり、もしかするとここも一つのキーポイントかもしれません。今後もそれにつきましては引き続き注視をして参りたいと考えている所存になります。
最後に、コロナ禍もまだまだ続きそうになりますがこちらも頑張って参ります。
お互いもう少し頑張っていきましょう!!
先にTwitterで私のブログを紹介して頂きまして、御礼申し上げます。
一人でも多くの皆様に、気仙沼線の事について知って頂き、理解を深めて貰う事が出来るならば、ブログを掲載し続けてきた筆者として、これほど嬉しい事は無いと思っております。来るべき時がきましたら、また情報を発信したく思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
さて移設区間についてですが、私は清水浜~歌津と蔵内~陸前小泉の移設区間について、現在では再精査が必要であると考えております。ですので、ブログでは敢えて本吉~陸前階上の絶対的に必要な移設のみ記させて頂きました。
というのも、JRがこの移設案を示したのが2013年(平成25年)、つまり今から7年も前であるからです。あの頃に予定されていた防潮堤の場所や高さ、また街づくりの計画等も含め、様々な部分が今では沢山変更されておりますので、個人の考えとしては清水浜~歌津と蔵内~陸前小泉はもう一度本当に移設が必要なのかを再検討しても良いのではないかと考察しております。
実際、福島県の只見線は当初にJRが示した案よりも安い費用で、復旧工事に着手する事が出来ました。2010年(平成22年)に岩泉線が土砂崩れで不通となった時から薄々勘づいてはいたのですが、JR東日本という会社はとにかく、運行上の安全を最優先で復旧費を高く見積もる傾向にあります。2015年(平成27年)の山田線脱線事故の復旧工事の気合の入れ方は、JR北海道や他所の財政事情の厳しい第三セクターの鉄道会社さんでは、とても真似出来ないのではないかと驚いた事を今でも覚えています。実際BRTの専用道の工事もそれが顕著で、とにかく費用を度外視して安全を優先している姿勢が印象的な処でした。
そのため、例えば来年の沿線自治体での首長選挙で潮目が変わり、鉄路復旧に向けた議論が行われるとするならば、只見線のように交渉次第で、移設案の見直しや復旧費用の縮減も可能になるのではないかと私は考えております。
もちろんJRが廃線ありきで考えているなら、従来の案をごり押しして応じない可能性もあるかもしれません。ですが私は、自治体がやる気を見せれば、少なくとも気仙沼線については、交渉のテーブルへついて頂けるのではないかと考えております。鉄道に戻す気が無いなら、最低限の費用だけでお茶を濁す事も出来たのに。それをせずに異常な位に今でも気仙沼線復旧にお金を注ぎ込んでいる姿勢は、寧ろ「早く鉄路復旧補助金を出して下さいよ!」というJRからの催促にすら見える気がする今日この頃です。
ですがこの議論を始める前に、やはりコロナ社会をどう乗り切るか。
たった数か月で、事態は大きく変わってしまいました。
自粛という言葉すら頭の片隅にもなかった頃に戻っていかないと、気仙沼線以前に世界の未来が無い気がしています。出来ることをしながら、とんでもならない事にならぬ様に見守っていきたいと思っております。
n100teda様もどうか、お体大切に、お元気で。
いつも拝見させて頂いております、n100tedaと申します。
5年程前に一度コメントさせて頂いた事が御座いました、その後も気仙沼線を利用する中でBRTには「災害発生時における柔軟性の高さ」や「BRTはよりきめ細かな需要に対応する事が出来る」等多くのメリットがあると気付かせて頂きました、ですがその反面「専用道の舗装の耐久性に難がある」「当初見込まれていた観光面での優位性は無いに等しい」「速度向上に課題がある」等BRT特有の課題も徐々に現れてきたなとも感じております。
また仙台行きの高速バスも減便がなされた事も記憶に新しく、人手不足等の問題によりこちらも更なる減便が発生する可能性は否めません。
さて、こうした中でこの5年間鉄道・BRTのメリットデメリットを周囲の話も聞きつつしっかり見極めながら自分なりにこの地域の公共交通の在り方というものを考えて参りまして、現在もその最中になります。
早速になりますが先日「第3大川橋りょう」への橋梁本体へ繋がるアプローチ高架の勾配を測って参りましたところ、35‰程度の勾配であり普通鉄道における勾配の限度に対応している可能性がある事が判明致しました(間違えておりましたら申し訳ございません、詳細 https://dic.pixiv.net/a/パーミル)
しかし清水浜駅付近の「桜川橋りょう」付近につきましては橋本体とトンネルに明らかな高低差が見受けられ、また陸前小泉や歌津付近のトラス橋群等を含めまして、これらの構造物は全て道路用の活荷重である「B活荷重」(高速道路や国道級)で設計されており、どうも現在気仙沼線に整備が進むBRT専用道につきましては「完全には」鉄道前提という訳でないようです。
ですが震災後、大船渡線の大船渡駅近くに河川改修工事に伴い建設された「須崎川橋りょう」につきましては鉄道用の設計荷重(EA-15)で建設されており(2015年2月着手、2016年7月しゅん功)、また気仙沼線にB活荷重で建設された「港川橋りょう」(2016年7月着手、2019年7月しゅん功)につきましても「須崎川橋りょう」と外観や構造等に共通している箇所が幾つか見られます。
これらを踏まえますと、トラス橋やコンクリート橋等をはじめとした幾つかの構造物は鉄道へ転用できる可能性が高く、かつどこかにその可能性を考慮したものなのではと考えております(間違っておりましたら申し訳ございません)。
(参考として気仙沼線に建設されました沖野田川橋りょう及び伊里前川橋りょうの詳細について示したページのリンクも添付しておきます https://www.smcon.co.jp/service/assets/uploads/pc-sekei/PCN239.pdf | http://www.miyaji-eng.co.jp/technology/pdf/32/w041-046.pdf )
また何よりも大船渡線との対比や気仙沼市長さんのコメント等も踏まえますとやはり、一定程度「鉄道復活」の可能性が残っているのは事実でしょう。
ただし、仮に鉄道復活をするのであれば清水浜駅付近のものをはじめとした構造物の改修は相当大掛かりなものとなる事は避けられなく、場合によっては幾つかの高架は再度作り直す必要があるかもしれません。加えて踏切も可部線復活区間等の事例があるとは言え相当絞らなければならないかと思われます、更に南三陸町内の鉄道用地や移設区間の問題等もあり乗り越えなければならないハードルは決して低くはないでしょう。
ですから今後もし「鉄道復活」を目指すのであればやはり「運動の継続」、そして何より「鉄道復活の意義の明確化」が求められてくると私は考えております。
今後それらがどのような動きを見せるのか、一沿線住民として今後もしっかりと注視していきたいと考えております。
最後にこの地域に明るい未来が訪れる事を祈って、また現在この様な時期になりますのでそちらもお体にお気を付けてお過ごし下さいませ。
長文・拙文失礼致しました。
先に返信が遅れて、申し訳ありませんでした。
ブログをお読み頂きまして、本当に有難うございます。
コロナウイルスの関連で、まだ南気仙沼駅近郊の専用道区間に乗車しておりませんでしたので、情報を頂けて嬉しく思っております。
私も勾配については注視していました。
鉄道はバスと違い坂道に弱く、もしJRが勾配だらけの専用道を多く整備してしまったら、鉄路復旧が一気に遠のくと考えていたからです。
ですが実際はn100teda様のコメント通り、多少の勾配が見受けられる区間はあるものの、技術的には鉄路転用可能と思える構造ばかりで、私はそこにJR側の誠意を感じていた処でもありました。
この9年間で私が素直に思ったのが、「自治体の政治判断の重要性」でした。
他所の鉄道存続問題を鑑みると、最後はやはり自治体の判断で全てが決まり、そこにJR(鉄道会社)や国が従ってくるという処ばかりでした。故に鉄道用地が残っている限り、大船渡線も含めて、行政のトップや議会が鉄路復活を強く発信すれば、まだまだ鉄路の道は開けると私は強く考えております。特に気仙沼線は県境を跨がず、他の不通線区よりも沿線自治体が少ないので、気仙沼市か南三陸町が強く出れば格段に可能性は高いのではないかと期待をしている処です。
今はコロナの関連で観光業が落ち込んでいますが、逆に私はこの騒動で、現在の日本にとって観光業が如何に重要性を増しているかを思い知りました。人口が減少していけば必然的に活気はなくなっていきますが、観光の方が沢山訪れれば自ずと街の衰退に歯止めを掛ける事が出来る。土地勘の無い人々にとって、鉄道は車やバスに勝る利便性を持っている事実は間違いありません。BRTのまま人口・利用者数減少による廃止に脅えるよりも、世界中の観光客の皆さんに気軽に利用して頂ける鉄道環境の整備が良いのではないかと確信出来た数週間でありました。この騒動が終わったら、改めてその重要性を発信したく考えております。
速達性の高かった気仙沼線の強みが、観光を名目に脚光を浴びる日の実現。このブログがその一助になればという気持ちで、これからも情報を発信していきたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。
PS. n100teda様、いつか気仙沼線鉄路復旧した際には、一番列車で会いましょう!!
政治判断の重要性、ひしひしと身に伝わって参りました所存です。
数年前の気仙沼市や南三陸町の議事録を拝見させて頂きましたところ、やはり同市町にも「鉄道復活」を求める議員さんが何人かいらっしゃいまして、また気仙沼市長さんの「遠い将来における気仙沼線の鉄路での復活の可能性を存置する事」という発言も含め、今後自治体のトップや議員らがどの様な出方をしていくのか引き続き注視して参りたいと考えております。
また大船渡線鹿折唐桑〜陸前矢作間の専用道を整備しない理由になりますが、国道45号線経由の方が需要や対災害性等に優れている為という話も聞いております。加えてこの区間につきましては現在上鹿折駅構内にて線路の撤去工事が進んでおり、近く橋りょう等の撤去工事も開始されるとの事です。
それから少し話は変わりますが日田彦山線については遂に「鉄道断念」との結論となりつつあるようで、当初の案より専用道が延伸なされた案(彦山駅〜宝珠山駅付近か)で検討が進められる方向となりつつあるようです(http://www.gikai.pref.fukuoka.lg.jp/oshirase/file/dayori-35-07.pdf こちらが復旧費用の詳細について記したページの画像になります)。
さて私は気仙沼線の「鉄道復活」を目指す場合、まず沿線住民・自治体側もやはり相当の誠意というものを見せていかなければならないと感じており、加えて観光"だけ"では戦えないという風に認識しております。従って今後それを目指すのであれば確かに観光も大事ですが快速南三陸を最高速度100km/hで運転するなり、BRTではなし得ない広域流動をより確保した運行体系を取るなり、より「実用性」の方に重きを置くべきだと考えております(実際陸羽西線では「快速最上川」が最高速度95km/hでかっ飛ばしてる訳ですから…)。
また周りの話を見て参りますと「車内が3密となる列車やバス等、公共交通全般がコロナ収束後の世界に於いて避けられる存在になる」「観光業も元通りになるとは限らない」という意見も見られまして、現実はそう甘くないという事も認識しておく必要があり、かつ予断を許さない状況であると考えております。
それから気仙沼線の専用道になりますが、改めて考え直しましたところ第3大川橋りょう及び面瀬川橋りょうの橋りょう本体へのアプローチ高架につきましては縦曲線(勾配部分から平らな部分へと移行する曲線部分)が鉄道のそれよりも少しきつく取られている様に見受けられ、そのままでは鉄道転用は難しいかもしれません。
従ってもし鉄道へ戻すのであれば何らかの工夫(恐らく改造工事)が必要となり、仙石線鳴瀬川橋りょうアプローチ高架の嵩上げ及び延長に近い工法を取り(但し一部の跨道桁や橋りょう本体左右の橋桁は新設か)、かつ同時に縦曲線と共に高架の勾配もより緩やかにするのではないかと推測しております(参考: 仙石線鳴瀬川アプローチ部高架橋扛上工事報告 http://www.miyaji-eng.co.jp/technology/pdf/28/w076-081.pdf)。
またこれらの高架につきましては私が先に述べた通り、場合によっては一から作り直さなければならないという可能性も考えられるでしょう。
と、ここまで綴って参りましたが…、最後に一つ面白い記事をご紹介したいと思います。
(https://toyokeizai.net/articles/amp/153444?page=2)
記事の内容を要約致しますと、津谷川橋りょう前後の専用道につきましては「BRT本復旧」容認後に列車が無理なく走行できる線形の構造物を建設したそうです。
普通に考えれば仮にBRT本復旧容認前から鉄道用の設計が存在していたとしても、「一生BRT」のつもりであれば、建設費や今後の維持費等を考慮勘案致しますとあそこまでのものを造る必要は無く、設計費が多少掛かっていたとしてもその設計は放棄し改めてBRT用に新規に設計したものを採用すると思うのですがどうなのでしょうか…?
こちらも相変わらず返信が遅く、申し訳ありません。
先に気仙沼線のBRT専用道の私見について、改めて記したいと思います。
私がブログにて「鉄路を前提としている」と断言している理由の大方が、「JR東日本が必要以上にお金を賭けて、専用道の整備を行っている」点で占めておりました。
これがJRでなく国鉄のままでしたら、鉄路への期待はしていなかったと思います。
国鉄の時は無駄に見える事業を、多額の税金を賭けて、平気で行っている様子が全国数多で見かけられました。それは今の道路建設を中心とした公共事業でも、未だに数多く見かけられるのと同じ状況だったと思います。
しかし元国鉄とは言え、JR東日本は間違いなく民間企業である事実に間違いはありません。故にかつての国鉄の様に採算を無視して、多額の費用を賭ける事業も出来ないはずです。利益とのバランスを勘案して、事業を行っていく必要があるはずです。
現にJR東日本は、この度のコロナ禍を受けるまでずっと黒字を生み出してきた大企業であるのも関わらず、赤字であった岩泉線を廃止し、只見線も廃止を行うつもりでした。民間企業としての立場で考えるなら、この流れは確かに間違ってはいない行動でもあります。
だからこそ、今の「気仙沼線への過剰投資」が、どうしても「鉄路復活前提」としか思えなくなったのが、私の私見だったのです。鉄路断念が決まったなら、「もっと安価な橋を造る」のが、今のJR東日本のやり方だと私も思っています。というより、そもそも本当に一生BRTにするつもりなら、「今の気仙沼線にあんなにお金を使っていること事体」が今のJR東日本らしくない事だと思っています。
ですので勾配についても鉄路に決まったら、JRは恐らく黙って造り替えると思っております。「BRTに合わせて設計しているので、鉄路は無理です」という理論にしてしまうと、「じゃあ何で、自分達のお金で、利益も一生でない路線に対して、あんなに莫大な投資をしてまで、わざわざBRT専用道を造っているの?」という疑問が解決出来ないので。
三陸鉄道の全線復旧は全国ニュースとして、キー局で特集すら組まれる話題性があります。ですがBRTの専用道延伸については、地方ニュースで2分位しか報道されません。ブログでも触れましたが、専用道の建設は本当に費用対効果が薄いです。そしてその事を一番良く分かっているのは、当事者であるJRだと私は思っております。
コロナ禍で確かに、この先の未来は大きく変わるかもしれません。
公共交通機関を避ける風潮も、当面は続くと思います。
ですが私は、ワクチンや薬が完成して安心出来る世の中になれば、元へ戻っていくとも思っております。通勤需要に関しては、もしかしたらテレワークの影響で減るかもしれません。ですが、観光での鉄道需要はコロナ前と同水準へ戻れるとも考えております。
その大きな理由は、「観光客の全てが自家用車やレンタカーを使う訳ではない」からです。特に東京の人は免許を持ってない人やペーパードライバーも多く、訪日外国人の多くも車という発想は出来ないと思います。それに+αで、n100teda様の記載されました通り、実用性高い方法で鉄路復旧すれば、より多くの人に気仙沼線を利用して貰えると私も思っています。私ももし同線を鉄路へ戻せるなら、「最高速の引き上げを是非に実現して欲しい」と強く願っている処です。
三陸道が出来るからといっても、仙台の繁華街へ行くなら正直、車は不利です。かつ三陸道が出来たって、やっぱり車でも2時間はかかります。その部分を気仙沼線がうまくカバーすれば、コロナ後の世界でも充分に必要な路線として、多くの方々に同線を認めてもらえるのではいかと私は信じています。
n100teda様、本当に気仙沼線について見て下さって有難うございます。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
まだコロナ禍は続きそうですが、もう少し頑張っていきましょう!!
いつもお世話になっております、n100tedaと申します。
先日ご勝手ながら貴方のブログの方をTwitterの方で拡散させて頂きましたところ、非常に多くの反響(14〜20RT、リンククリック数104〜281)を頂いており私も驚いている所存になります。
早速にはなりますが移設ルートについてになるのですが、やはり少なくとも陸前階上〜本吉の他に陸前小泉〜蔵内間の「二十一浜トンネル」全て及び歌津〜清水浜間の「白山トンネル」の一部についてはルート移設が必要である様です。
と言いますのもその最たる理由は「付近の防潮堤がL1津波までにしか対応しておらず、L2津波発生時における避難に対応していない」という事であるからです。
また、私が先に「南三陸町内の鉄道用地の問題」として挙げましたように、同町の鉄道用地のうちの一部につきましては駐車場へと転用される事も見込まれているようです。
(それらに基づきまして、各資料等も参考にしつつ私が移設ルートを検討致しましたのでご参照の程頂けましたら幸いです https://railway.chi-zu.net/114471.html)
そうなりますと、少なくとも陸前階上〜本吉間含めまして計9キロ程(最大で計10〜12km程か)の移設が必要との試算となり、費用もやはりより嵩むという事は言うまでもないなでしょう。
ですからここは、やはりより一層「地域の相応の心構え」というものも非常に重要となってくるでしょう。
従って、沿線自治体がどの様な出方をしていくのかが今後の一番の焦点になってくるのではないかと私は考えております。
2021年には南三陸町,翌22年には気仙沼市の首長選があり、もしかするとここも一つのキーポイントかもしれません。今後もそれにつきましては引き続き注視をして参りたいと考えている所存になります。
最後に、コロナ禍もまだまだ続きそうになりますがこちらも頑張って参ります。
お互いもう少し頑張っていきましょう!!
先にTwitterで私のブログを紹介して頂きまして、御礼申し上げます。
一人でも多くの皆様に、気仙沼線の事について知って頂き、理解を深めて貰う事が出来るならば、ブログを掲載し続けてきた筆者として、これほど嬉しい事は無いと思っております。来るべき時がきましたら、また情報を発信したく思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
さて移設区間についてですが、私は清水浜~歌津と蔵内~陸前小泉の移設区間について、現在では再精査が必要であると考えております。ですので、ブログでは敢えて本吉~陸前階上の絶対的に必要な移設のみ記させて頂きました。
というのも、JRがこの移設案を示したのが2013年(平成25年)、つまり今から7年も前であるからです。あの頃に予定されていた防潮堤の場所や高さ、また街づくりの計画等も含め、様々な部分が今では沢山変更されておりますので、個人の考えとしては清水浜~歌津と蔵内~陸前小泉はもう一度本当に移設が必要なのかを再検討しても良いのではないかと考察しております。
実際、福島県の只見線は当初にJRが示した案よりも安い費用で、復旧工事に着手する事が出来ました。2010年(平成22年)に岩泉線が土砂崩れで不通となった時から薄々勘づいてはいたのですが、JR東日本という会社はとにかく、運行上の安全を最優先で復旧費を高く見積もる傾向にあります。2015年(平成27年)の山田線脱線事故の復旧工事の気合の入れ方は、JR北海道や他所の財政事情の厳しい第三セクターの鉄道会社さんでは、とても真似出来ないのではないかと驚いた事を今でも覚えています。実際BRTの専用道の工事もそれが顕著で、とにかく費用を度外視して安全を優先している姿勢が印象的な処でした。
そのため、例えば来年の沿線自治体での首長選挙で潮目が変わり、鉄路復旧に向けた議論が行われるとするならば、只見線のように交渉次第で、移設案の見直しや復旧費用の縮減も可能になるのではないかと私は考えております。
もちろんJRが廃線ありきで考えているなら、従来の案をごり押しして応じない可能性もあるかもしれません。ですが私は、自治体がやる気を見せれば、少なくとも気仙沼線については、交渉のテーブルへついて頂けるのではないかと考えております。鉄道に戻す気が無いなら、最低限の費用だけでお茶を濁す事も出来たのに。それをせずに異常な位に今でも気仙沼線復旧にお金を注ぎ込んでいる姿勢は、寧ろ「早く鉄路復旧補助金を出して下さいよ!」というJRからの催促にすら見える気がする今日この頃です。
ですがこの議論を始める前に、やはりコロナ社会をどう乗り切るか。
たった数か月で、事態は大きく変わってしまいました。
自粛という言葉すら頭の片隅にもなかった頃に戻っていかないと、気仙沼線以前に世界の未来が無い気がしています。出来ることをしながら、とんでもならない事にならぬ様に見守っていきたいと思っております。
n100teda様もどうか、お体大切に、お元気で。
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