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気仙沼線の必要性を訴えるブログ

このブログは廃線の可能性が示唆されている気仙沼線について、鉄路による復旧を心の底から願っているある利用者が、存続を訴えていくブログです。 利用者として見てきた私の視点から、気仙沼線の必要性について記していきます。 少しでも鉄路による復旧の理解に繋がれば、嬉しく思います。 管理者

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第4回:速達性について考える(普通編)

BRTは遅い・・・、鉄道時代は本当に良かった。

6月23日(日)、また気仙沼から仙台まで出る事になったので、BRTを利用した。本当は18時40分の高速バスで出たかったのだが僅か10分の差で乗れず、最終の仙台接続のあるBRTに乗ったのだ。18時50分位のバスに乗り、気仙沼を出発していった。

・・・なお断っておくが、決して乗り遅れた訳ではない。ちなみに18時40分のバスは予約制なので、突然乗車したくなっても小回りが効かない不便さがある事をここで強調しておこう。


さて問題です。私は仙台まで何時間で行ったでしょうか?

参考までに快速南三陸なら約2時間、高速バスなら約2時間30分です。 


・・・私が仙台に着いたのは22時32分でありました。 

なんと、約3時間40分もかかったのである!!
ぶっちゃけ、本当に遠い。小牛田辺りに来ると、「快速だと、もう仙台に着いているのに・・・」と溜息が出てしまいます。あと路線バスに2時間近くも乗車しているのが、メチャクチャしんどい。高速バスのようなシートならまだいいけど、普通のバスに120分はホントしんどいって、マジで!!

・・・さて愚痴的な前置きではあるが、きちんと意味がある事をここで強調しておこうと思う。
もし上の日程が震災前の気仙沼線ダイヤに基づかれていたら、私は何時間で仙台まで帰れたのだろうか。
ここに気仙沼線普通列車の速達性が隠されているのである!!


震災前、南気仙沼駅から19時30分頃発車の最終普通列車小牛田行きがあった。この列車は終点の小牛田には21時30分位に到着し、21時45分位に発車する東北本線最終の普通列車仙台行きに接続、22時30分頃に仙台に到着していた。・・・これが真実である。

 つまり普通列車に比べて、
40分もBRTの方が遅いのである!!!
というのも震災前は小牛田まで2時間であった。しかし今は柳津まで2時間、そこから列車への乗り換え時間10分位を挟んで、小牛田まで35~40分。震災前より40分以上も遅いなら、その位の時間にはなるわな。

・・・何がバス高速輸送システムだよ。時間掛かりすぎなんだよ!!!!

もちろん不便を被っているのは、私だけではない。愚痴だけで気仙沼線の必要性を訴えるほど、私も愚かではない。
 
第一回で示したが、気仙沼線の主体となる利用者はどういった人達であったろうか。答えは沿線の高校生である。例えば志津川方面から不動の沢にある気仙沼高校まで通学する高校生は、第一回で示した通りぶっちゃけかなり多い。実際6月23日(日)も、歌津・志津川方面に帰る高校生が乗車していた。彼らの気持ちになって、少し考えて欲しい。



●もしあなたが、今まで[50分]で行けていた所を、明日から[1時間20分]で行って下さいと言われたら、どう思いますか?

●しかも[電車ではなく路線バスでお願いします]と言われたら、どう思いますか?

もちろんBRTが本当に仮復旧なら、私はこんなブログは立てていない。

でもBRTが本復旧では困るのだ!!


別に「三陸縦貫鉄道を為す路線であり~」とか、「悲願80年路線~」とか言うつもりは私には無い。

ただ気仙沼線が鉄道として無い現状が、地元民に不便さをもたらしている事実を知ってほしい!!

ちなみに、気仙沼線の場合は石巻線方面の需要も忘れてはならない。休みに乗れば分かるが、気仙沼・志津川方面から前谷地で石巻方面に乗り換えする客もいるのである。この場合仙台と違い、石巻への交通手段は気仙沼線しかない。・・・きっと今は、本当に不便な思いを強いられているんだと思う。これが本復旧ですとか言われたら彼らにとっては最悪極まりないと思うよ、私は。
確かに地方は人口も少なく、車社会ではある。でも、それでも鉄道を必要としている人は沢山いる事実を私は知ってるつもりだ。そういった現実も知ろうともせず、ただ「鉄道復旧は莫大な金がかかり・・・」とか「赤字路線はなくせ!!」等と、復旧を心待ちにしている人に対する暴言は本気で辞めて欲しいと強く思う。

ところで第三回と被るのだが、震災前にもし仙台まで行くなら・・・選択肢として


①2時間でほぼ確実に行ける快速列車
  (往復切符なら、バスと同じ1800円です)
②2時間30分かかる、遅延するかもしれない高速バス   の他に

③3時間でほぼ確実に行ける普通列車

が入るだろう。

気仙沼線は小牛田までの普通列車が下り8本の上り10本だったと思うから、高速バスと本数的に変わらない。その高速バスの中でも、志津川経由なんかは2時間45分掛かる上に遅延の恐れがある。よく「快速は2本しかなかったんでしょ。それに高速バスがあるから、気仙沼線は復旧しなくていいんじゃない?」等と語る輩がいるが、それは震災前を知らない連中の戯言だ。遅延せず、ほぼ高速バスと同じ所要時間で、かつバスよりも快適に仙台まで行けるなら、充分普通電車でも存在価値はあったのである。加えて仙台だけでなく、バスでは行けない石巻方面の需要もあるのだ。中には、古川方面に行く人もいるかもしれない。こうした実態もあるのだから、そんな軽はずみな発言は控えて貰いたいと切に願う。



さて次回からは第五回:BRTで本復旧はダメ!!:本数編をお送りします。
正直、BRTになってから本数だけは凄く増えました。だって鉄道の2倍以上ですもんね!!でもこれをBRTの利点として捉え、鉄道は本数が少ないから復旧を諦めよう・・・。絶対ダメです!!!!

次回はその辺について、自分の見解を示していきます。

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第3回:速達性について考える(快速編)

以前、インターネットの某掲示板に「三陸新幹線建設!」という書き込みがあった。当時はそれを笑い飛ばしたものだったが・・・、今にして思えば、気仙沼線は正に「三陸新幹線」だったような気がしてならない。

その位に
 『気仙沼線は本当に、速い路線だったのである!!』
 私が気仙沼線の鉄路復旧を強く訴える理由は、一番にこれにあると言っても過言ではない。その位、速かったのだから。今回はその概要について、詳細に解説していきたいと思う。

 まずは前回挙げた「快速南三陸」を例に、見ていこうと思う。

 もし南三陸が無い現状(2013年6月現在)で仙台から気仙沼方面に行くとするならば、普通の人はたいてい宮城交通で運転している大船渡行きか気仙沼行きの高速バスを使って行くと思う。このバスは震災前から運転されていたが、結構利用者が多かった。っていうか実は運賃だけで考えるなら、気仙沼線(南三陸)よりも少し安くすんだ乗り物だったりした。もちろん筆者も、何回か利用させて頂いた。
 その高速バスだが、現在は大船渡行きが日に4本、金成経由の気仙沼行きが日に3本、志津川経由の気仙沼行きが日に3本(今度4本になるらしい)出ている。南三陸は2本だったのに、バスでは気仙沼への直通アクセスが10本も存在しているのである。成る程、これは便利そうである。という訳で気仙沼線の南三陸の需要は賄えます、すなわち気仙沼線はBRTで良いな!!、・・・もしかしたらこんな事を論ずる者がいるのかもしれない。
 ではバスでは、気仙沼までどの位時間が掛かるのだろうか。一番早いので金成経由が2時間27分、大船渡行きは2時間41分、志津川経由が2時間44分となっている。まあ車で行ってもその位なので、大体妥当なのではないかと筆者も思うところである。

 じゃあ・・・南三陸はどうであったか。答えは最速で「2時間」である。

 『南三陸は仙台⇔気仙沼間を2時間で結んでいたのである!!』バスより27分も早く、気仙沼まで行く事を可能とした乗り物だったのである。昨今、新幹線が出来れば従来より40分も早く着くとか言われてたが、気仙沼線だって鉄路復旧すれば30分も時間短縮が可能となるのだ!!ちなみに車でもよほど飛ばさない限り、2時間では行けない。何度も気仙沼⇔仙台を車で走った私が、断言したく思う。
 そして高速バスは、所詮はバスに過ぎないのである。列車と違い、すぐ遅れるのである!!まあ平日の昼間とかなら、遅延の可能性は相当低いとは思う。だが朝や夕方に仙台駅に着く又は発車する便は、まず仙台駅周辺の混雑で10分は遅れるのはほぼ間違いない。また土・日とかに志津川経由の気仙沼行きなんかに乗ったら、絶対松島周辺で渋滞に巻き込まれてて悲惨な目にあうのが目に見えているようなものである。悪いが筆者は、定時制は相当低いものだと強く思っている。

 だが南三陸は遅れない!!私の経験でも、遅れる事は本当になかったと思う。もちろん風による30分位の遅延とかはあったと思うが、その時はバスも風による高速規制で遅れるので条件は同じである。
 そしてここで第一回で見た利用者数について、思い出して欲しい。
 気仙沼線が一番利用されていたのは、いつだったろうか。帰省、Uターン、行楽シーズンではなかっただろうか。高速道路がもっとも混雑する時が、気仙沼線や南三陸がもっとも必要とされている時ではなかったか!!
まさしく
多くの利用者が、不便を強いられている事が一目瞭然である。


 さてここで、皆さんにお聞きしたい。もし仙台から気仙沼まで往復するとしたら、あなたはどっちで行きますか?

 ①2時間でほぼ確実に行ける快速列車
  (往復切符なら、バスと同じ1800円です)
 ②2時間30分かかる、遅延するかもしれない高速バス
 
 ・・・南三陸がいかに三陸新幹線であったかが、お分かり頂けたと思う。
 そしてもし明日から②しか選択肢はありませんと言われたら、皆さんはどう思うであろうか?

   気仙沼線の必要性が少しでも理解されたなら、本当に嬉しい限りである。

 
 ところで「三陸自動車道が整備されているから気仙沼線の復旧に疑問を感じる」という人がよくいるのだが、・・・残念だがそれは大きな間違いと私は強く確信している。
 もう一度バスの最速を見て欲しい。最速は金成経由の2時間27分である。これは三陸道は一切通らないバスである。三陸道を通るのは志津川経由のみで、一番時間が掛かっている。金成経由は恐らく、もうこれ以上時間は短縮しないだろう。大船渡行きは金成経由を遠回りにした感じなので、同じく短縮は無い。では志津川経由だが、これは確かにうまくいけば、15分程度なら短縮可能だとは思う。(それでも金成経由より遅いが)だがこのバスはもっとも混みやすい仙台市内を長く走る上に、土日は最悪に渋滞する松島も通過する、一番定時制のないバスなのだ!!そんな遅れることを前提にしたバスしか通らない三陸道が整備されても、ハッキリ言って気仙沼線の速達性には及ばない。もちろん車で行くにしても、三陸道に出るための45号線や利府街道は渋滞が絶えないのが現実である。(ちなみに筆者も車で急ぐ時は、絶対金成経由で行く。その位三陸経由は時間が読めないのだ!!)
故に代替道路として三陸道があるから気仙沼線は廃止で良いなんて考えは、本気で辞めて欲しいと強く思っている。
 




次回は速達性について考える(普通編)をお送りします。
 

  
 

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